経済的困難を抱えた子ども達について、一緒に考える。


昨日のトークライブをアーカイブするために
文章でもまとめておきます。
ちょっと長いですが
大切なポイントを抜粋していますので
読んでみて下さいね。


*配信動画のアーカイブはこちら


「コロナと経済的困難を抱えた子ども達」
ゲスト:STORIA代表・佐々木綾子さん



①「経済的困難を抱えている家庭」について

・「日本で貧困があるの?」とよく聞かれる。
・1世帯あたりの年収・約120万円以下は13.5%
7人に1人の子どもが「貧困」
・特に一人親家庭が多く、
 OECD諸国(経済開発協力機構加盟国)の中では
 日本はワースト1と言われている。
・一人親の2人に1人が「貧困」の枠組に入る。
・当事者は社会の中で見えづらい。

②子どものサポート
どんな活動をしているか?

・子ども達の居場所づくり
・食事の提供と学習サポートの他、
 生きる力を育むための行事や活動
認知能力(IQ:学校の勉強など)と
 非認知能力(EQ:IQの土台となる人間力)
があり
 EQは家庭で育まれる。
 自分らしく生きていくためにはEQが重要。
 貧困の連鎖を断ち切るためにEQを育みたい。

③学校給食で栄養を摂っている子ども達。

・経済的困難になるとどうしても食費が削られる
・病気を抱えている一人親家庭では
 調理ができず、調理をしなくても
 食べられる食事に偏ってしまう。
それでも子ども達は不平を言わない(言えない)

④コロナ第1波の子ども達と家庭の状況

・親は出勤日を減らされて収入が減り、
 今日明日の食べる物がない。
・一人親が出勤して一人で家に残される子どもは
 状況がわからず、漠然とした不安を抱えたまま
 一人で家にいなければならなかった

・不安が大き過ぎて食欲がなくなっていった子も。

⑤家庭への食糧支援

・寄付で集まった食材とお弁当を配った。
・親の反応「本当に助かります」
・食欲がない子も、お弁当を完食。
・子ども達に取りにきてもらい、その時に
 子どもの様子を観察した。
・食べ物を通じて「いつでも繋がっているよ」と
 感じてもらうのも目的だった。


⑥オンラインでのサポート

・オンライン環境になかった家庭に
 急遽オンライン環境を整備した。
・決まった時間にオンラインで集まる。
「おはようの会」や、ご飯を一緒にたべる会など。
・子ども達は「みんなで話せる
 この時間を大切にしよう」

 オンラインが苦手な子に
 得意な子が積極的に教えたり
 以前より更に優しさが現れてきた。
子ども達の孤独感がすごく減り、
 活発になった。

・オンラインであっても「居場所」になった。

⑦ 経済的困難を抱えている子どもにどう接すればいい?

・低年齢の子ども同士はあまり差別しない。
・子どもは環境に影響されるので、
 家庭の価値観に左右される。
 家庭内で話題に出来ると良い。

⑧なぜ他の家庭の子を支えるのか?

・私たちは社会全体で人材を育てている。
 そうやって育てた人たちに、
 将来自分たちが支えてもらうことになる。

 他の家庭の問題であっても、自分ごとだと思う。

⑨これから必要なサポート

・対面での活動と共に
「オンライン居場所」はこれからも必要。
・親の就労支援
・子どもをサポートするためには
 保護者のサポートが必要。
「経済的困難の連鎖を断ち切る」はプロセス。
 子ども達が希望を持って歩めるように
 子どもと一緒に未来を作っていきたい。

⑩その他

・コロナ対策は孤立を伴うが
 だからこそ精神的繋がりが大切

・単発の支援でも当事者の力になる。
 簡単に「助けて」と言えない孤立の中で
「誰かが自分を気にかけてくれる」と
 感じることはとても大切。

アーカイブ動画もどうぞご覧下さいね。