「一般市民が抱いている
ホームレスの人々に対する
イメージと現状は
実は違っていることが多い」
五つ星シニアを探せ！
WEB版
週刊連載「五つ星シニアを探せ！」
河北新報2022年2月10日掲載
この日の夜回りが終わったのは
午後10時すぎ。
その後、
厚生労働省が毎年実施している
「ホームレスの実態に関する全国調査」で
対象者の人数を調べるため
もう一度、市内各所を回り
路上生活をしている人を
カウントして歩きました。
「81歳のばあさんが
やる仕事じゃないね」と
冗談を言いながらも
懐中電灯を手に
時折り雪が吹雪く中、
公園、河川、公衆トイレなどを
丁寧に確認していた芳賀さん。
すべての仕事が終了すると
日付が変わっていました。
「世の中の誰もが
大切にされるべき存在なのよ」
極寒の夜でしたが
6時間の同行取材の間に
芳賀さんが
誰かに言い聞かせるように
何度も繰り返していた言葉に
心を温められる気がしました。
団体として支援を始めて21年、
個人的には35年間。
きっと芳賀さんは
このメッセージを
当事者一人一人に伝えたくて
ずっと活動をされてきたのだと
思います。
次回は
「五つ星シニアを探せ！」の中では
描ききれなかったこと
①なぜホームレスになるの？
②なぜホームレスから抜け出せない？
③なぜ「自己責任」ではなく
「社会の問題」なの？
・・・などについて掘り下げ、
描き下ろし漫画で
じっくりとお伝えします。