下書き劇場vol.12は
「災害ボランティアのこと」最終回。
ボランティアを通じて井上が気づいたこと、
考えたことを描きました。
今回の漫画はちょっと長めです。
===下書き劇場vol.12「災害ボランティアのこと」その⑤==
活動中は
みんな会話する余裕がなく
必死に作業していた私達。
帰りのバスに乗り込んでようやく
個人的な会話を交わし
始めてお互いのことを知りました。
そんな6時間の活動を振り返り
初めての災害ボランティアについて
井上が感じたことは
10人中9人が
災害ボランティア未経験だったのに
ここまでスムーズに作業ができたのは
活動中、リーダーが全員に
細やかな気配りをしてくれたことと
全員が「初対面の他人」であることを
認識したうえで
適度な距離を保ちつつ
協調できる人ばかりだったということ。
もちろん
考え方の違いはありました。
チーム内の
20代のボランティアさんと
集会所へ行ってみると
配給物資は豊富にあり
20代のボランティアさんの
考えは
50代のボランティア井上の
考えは
そんな異なる意見の中で
折り合いをみつけてくれた彼女は
すばらしいと思いました。
こんな風に
今回はメンバー全員の
コミュニケーションスキルによって
問題なく共同作業ができましたが
・・・ということで
「こうすればもっといいかも?」ポイントを
初心者災害ボランティアの私なりに
考えてみました。
①ボランティア活動前の
マッチングの時に
数分でもいいから
チームメンバーの自己紹介をする
時間が持てるといいかも?
②被災した人の要望に応えるのは
最も大切にしたいことの一つだけど
人生で初めて被災して
パニック状態の人に
家の修復作業の指示を的確に出すのは
難しいんじゃないかな?と感じました。
だから災害ボランティアが
派遣先に来て活動する初日の
30分だけでも
その家にあった作業をアドバイスできる
専門家が同行してくれるといいな・・・と
思いました。
③井上が災害ボランティアに
参加したことを知ると
こんなことを言う人が多かったので
時間的なハードルを下げて
もっともっと
気軽に参加できる仕組みを
作れたらいいな・・・と思いました。
そして一般にはまだまだ
「災害ボランティア」というと
「若い人にしかできない力仕事」という
イメージが強いですが
40代、50代の人だからこそ
身についている生活感覚を生かしてできる
被災家屋の片付け作業が多くあって、
そういう細かな作業を通じて
被災した人が対話しながら
心を癒すことができるのでは・・・?
・・と思いました。
現在と
これからの災害のために
年齢や性別に関係なく
一人でも多くの人が
災害ボランティアに
関心を持つ世の中になるといいな
・・・と願っています。
===下書き劇場vol.12おわり===