津波で妻と娘を亡くし
その教訓を語り続ける
元自衛官の語り部さんの今。
井上が週1回のコメンテーターとして
参加させてもらっている
FNN系列「Live news イット!」の
宮城県内ニュースの時間帯では
毎週金曜日に
震災被災者の今を伝える特集「ともに」が
放送されています。
被災県のテレビ局として
毎回とても丁寧に制作されているこの特集。
県外の方々にも
ぜひご覧頂きたいので
今週からイラストレポを添えて
ご紹介します。
1回目は名取市閖上で家族を失い、
語り部(かたりべ)活動に取り組んでいる
元自衛官の佐々木清和さん。
この春、自衛隊を定年退官し
自らの環境が変化する中、
またコロナ禍にあって
語り部を続けていくことへの思いなどを
語って下さっています。
(※7月29日金曜日放送)
番組内で私がコメントさせてもらったのは
こんな内容でした。
私は取材などのご縁で
20代から80代までの
たくさんの震災語り部さんと
おつきあいさせてもらっていますが、
どの方も共通しておっしゃるのは
「何度話しても辛い」
「何度話しても同じところで涙が出る」
・・・ということ。
語り部さんが震災体験をお話しされるときは
当時の痛みや悲しみ、悔しさ、怒りを
お話ししながらもう一度味わうそうです。
震災から11年。
「11年の間、何度も何度も
追体験をして苦しい思いをされても
お話をされるのはなぜですか?」
お会いした語り部さんに質問すると
やはり全ての方から
同じ答えが返ってきます。
「将来起こる災害では
自分と同じような辛い思いをする人を
1人でも減らしたいから」
・・・頭が下がります。
そんな思いを抱えながらも
活動を続けられている震災語り部さん。
それが20代の若い語り部さんであっても
私は心から尊敬しています。
そしてVTRの中で解説されていた
東北大の佐藤先生の一言には
将来への希望を感じることができました。
「震災の風化は避けられないけれど
東日本大震災では
何十年後、何百年後に津波が来ると
伝わっていた地域(町村)では
亡くなった方がいないところがあった」
「”足元の伝承”として
地道に続けていくことが必要」
このVTRを見て、
震災語り部さんの活動は
未来の安全を生み出すことに
つながっているのだと
改めて実感しました。
皆さんは
何を感じられましたか?